私たちは、大分で一番やさしい「遺品整理」をしている、遺品整理・特殊清掃のNICObit(ニコビット)です。
『生前整理』ってなに?
これは、私たちに寄せられるご質問の中で多いものの一つです。
例えばこんなご質問です・・
- 「生前整理ってよく聞くけど何?どんなことをするの?」
- 「どのような環境に置かれた人がするべきなの?」
- 「すぐにできるものなの?」
- 「自分たちでできるの?業者に頼んだ方がいいの?」
ですが、『生前整理』についての質問に対する答えは一つではありません。
これまでの暮らしぶりや住環境、ご本人様の価値観はもちろん、ご夫婦での問題、子供さんやご親族のご希望に至るまで状況は実に様々で、一概に「生前整理とはこのようなものなんです」とは申し上げることができません。
そこで今回は、私たちNICObit(ニコビット)が実際に作業に入らせていただいた『生前整理』の具体的な事例を挙げて「生前整理の様々なパターン」を4つご紹介したいと思います。
生前整理 その1 – 都会で離れて暮らす子供さんからのご依頼
仕事のある都会へ移住してしまった子供さんからの依頼。
田舎で暮らしている両親のことを心配してのご依頼です。
万が一、ご両親がお亡くなりになった場合のことを想像したら、今のままでは何も対応できない。
大事なもの、例えば、銀行などの金融関係の口座情報、それらに伴って使っている印鑑の在り処、土地の権利書もどこにあるかわからない。それらをきちんと整理しておいてほしい・・・。
このようなご要望にお応えすると同時に、私たちは、アルバムや卒業証書などの思い出の品も整理させていただきました。
都会での仕事に追われる忙しい日々を過ごされていらっしゃったら、ご実家に帰って、これらの整理作業もままならないことでしょう。
お客様のご要望で、写真などはスキャンしてデータ化してからお渡しいたしました。これで、重たくかさばる大量のお写真を現在のお住まいへ持って行かずに、写真データが入った記録メディア数枚を持って帰るだけとなり、すごく喜んでいらっしゃいました。ご依頼当初の重たくどんより曇ったお顔が晴れやかになり、気持ちも上向きになられていました。
生前整理 その2 – 転居に伴うご依頼
ご両親が高齢になったので自分たちの家に招き入れる為、実家を片付けたい。
また施設に入居する為に生前整理をすることを余儀なくされている。
基本的に女性の方が家の物を片付けることに対しある程度の見切りをつけており、いる物いらない物がハッキリしている。それに引き替え男性は思い出の品や家や土地に執着があり、作業の手が進まない印象があります。
とあるお宅の生前整理では、お母様にアルバムや写真の類を確認していただいた際に「写真はこんなに沢山いらない。思い出は心の中に留めておけばいいから」と気持ちよいくらいにキビキビと仕分けしてくださいました。かたやお父様はこれは社会人になった時に買ったスーツ、これはおばあさんが編んでくれた帽子だからと思い出を語られ、新居に持って行く荷物が増えては奥様や娘さんに呆れられておりました。
生前整理を行うメリットは、こうして過去を思い返しながら身辺整理をし、身も心も家もスッキリすることです。
生前整理 その3 – 遺品整理を目の当たりにしたご自身からのご依頼
身近な人の死をきっかけに、周りに迷惑を掛けないために自身で生前整理をする。
遺品整理をしているとお隣さんやご近所の方から声を掛けられることが多々あります。大抵の方が搬出する不用品の量に驚き、「家の中にこんなにたくさん物があったのね~。私も生前整理をしておかなくちゃ。そういう片付けもしてもらえるの?」と聞かれ名刺をお渡しすることも。
最近テレビや新聞でよく聞くようになった『生前整理』という言葉ですが、実際に行う方はまだまだ少ないのではないのでしょうか?
しかし、身近な人が亡くなり遺品整理を目の当たりにした時、生前整理の必要性に気付くかと思います。特にお子様がいない家庭やいても疎遠になっていたり遠くに住んでいた場合、自分の死後、身内を煩わせたくないと強く思うかもしれません。
いざ生前整理をすることになりその手段ですが、まだまだ元気だから動ける内に自分で片付けようと思っていても、片付け始めたら整理中に腰を痛めたり誤って階段や脚立から転落したり・・・そうなってしまっては元も子もありません。
私たちは何でもかんでも捨てる訳ではなく、お客様とじっくりお話しをし時には悩むお客様にアドバイスをしながら、今後の生活をよりよいものへと導くお手伝いをいたします。
生前整理 その4 – 再婚をされる男性からのご依頼
第二の人生を歩む為の生前整理をする。
とあるお宅の男性は、奥様を亡くし一人で生活してこられたそうです。きちんとされた方で、男性の一人暮らしとは思えない程綺麗に住まわれていました。しかしこの度再婚するにあたり、生前整理を兼ねて奥様のお洋服や長年使ってきた古ダンスや増えすぎた書籍を処分されたいとのことでした。
ご自身でノートに処分する予定の物、知人の家に移送してほしい物といったリストを作っていらして、将来自分が生前整理をするようになった時にはこういう風に段取り良く整理できたらいいな、と思わされる一幕でした。
このように一度自分の持ち物を紙に書き出してみると、ある程度物を減らさないといけないなと生前整理を始めるきっかけになるかもしれません。
遺品整理人からメッセージ
どんな生き物でも時間の経過に抵抗することはできません。人間だけが例外ではないのです。そして「あなた」も例外ではありません。今は元気でもいずれは体のあちこちにガタがきて、思うように身動きが取れなくなる日が来ます。そうなってから自分の身の回りのことを片付けようと思っても、なかなかうまくはいかないことの方が多いものです。
「元気なうちに生前整理を」
これは、私たち業者が、お亡くなりになってから入る遺品整理の現場をこなせばこなすほどに、切に思うことです。
まだ故人様がお元気なうちに、私たちと一緒に生前整理をしていれば・・・
金庫の鍵は見つかっていただろう、
土地の権利書も見つかっていたであろう、
所有していた株取引、
FXなど金融商品に関する情報も全て把握できていたであろう。
何より残された身内への負担が大幅に減っていたであろう。
上記の事例のように、生前整理と言っても色々なパターンがあります。
ですが、ただ一つ共通することは
「今の自分がよりよく生きるため」
そのための作業だと言えるでしょう。
「物の整理・片付け」だけであれば、お時間のある方でしたら、時間をかけてゆっくりと、ご自分たちの手ですることも可能なのです。それ以外の「相続関係」などの法律が絡む事柄は弁護士などの専門家の力が必要です。
ご自分たちでできそうであれば、まずはご自分たちで整理作業をやってみて、行き詰まったら、業者に依頼してもよろしいかと思います。
時間的、体力的、その他のご都合で、ご自分たちで整理するのが困難でしたら、ぜひ、私たちのような業者を頼ってください。プロが、一つ一つ、お客様たちの思い出に向き合います。全ては、お客様がよりよく生きられるために、です。
株式会社NICObit 代表
遺品整理人(終活カウンセラー) 江田 梢